ウェールズ LTT 計算機

ウェールズの居住用 LTT — 主たる住居用と追加物件向けの 2 つのスケール。

使い方

Land Transaction Tax(LTT)は Stamp Duty Land Tax のウェールズ版で、Wales Act 2014 により移譲され、2018 年 4 月以降 Welsh Revenue Authority(Awdurdod Cyllid Cymru)が運用しています。英国の不動産取得税は今やイングランド・スコットランド・ウェールズで完全に別建ての 3 制度。

大きな構造上の選択は「初めての購入者向け軽減を設けない」こと。Senedd は 0% 閾値を高め(SDLT £125,000 に対し £225,000)に据え置き、ウェールズの初回購入の多くがその下に収まる前提を採用しました — 別途 FTB 軽減を設けると複雑さが増す割に下位市場への効果は薄い、という判断です。結果として標準スケールはシンプル:£225,000 まで 0%、£400,000 まで 6%、£750,000 まで 7.5%、£1.5M まで 10%、それ以上は 12%。

追加物件(BTL、2 軒目)については、イングランドの「上乗せ方式」とは異なり、ウェールズは完全に独立した別スケールを使います:£1 から 5%、£180,001 から 8.5%、£250,001 から 10%、£400,001 から 12.5%、£750,001 から 15%、£1.5M から 17%。2024 年 12 月 11 日の改定で各バンドが顕著に引き上げられ、£0〜£180,000 帯は 4% → 5%、次の帯は 7.5% → 8.5%、というように全帯で上昇しました。£250,000 の典型的な BTL の LTT は改定前 £13,650 から £15,925 へと £2,275 増えた計算になります。

計算式

標準スケール:£225k / £400k / £750k / £1.5M で 0 / 6 / 7.5 / 10 / 12% 追加物件スケール:£180k / £250k / £400k / £750k / £1.5M で 5 / 8.5 / 10 / 12.5 / 15 / 17% LTT = Σ 帯 × 帯の税率(適切なスケールを選択)

バンドは Welsh Revenue Authority 公表の 2024 年 12 月 11 日以降の数値。追加物件向けスケールは「最初の £1 から」始まり、標準スケールのような 0% 帯がありません — スコットランドのように標準バンドの上に ADS を上乗せする方式ではない点が異なります。商業用物件(独自の LTT スケール)、Multiple Dwellings Relief、関連会社間の譲渡に関する特別ルールは対象外。

計算例

  • 主たる住居、£300,000 の物件。
  • £225k × 0% + £75k × 6% = £4,500。実効 1.50%。
  • BTL の場合:£180k × 5% + £70k × 8.5% + £50k × 10% = £18,950。実効 6.32%。

よくある質問

なぜ初めての購入者向け軽減がまったくないのですか?

政策的な選択です。2018 年の LTT 開始時、Senedd は「£180,000(後に £225,000)までの 0% 帯がウェールズの初回購入価格の大半をカバーしている」「狙い撃ち型の軽減は事務コストを増やし崖型のひずみを生む」と判断しました。データもおおむね支持しています — ウェールズの初めての購入者の中央価格は約 £180,000 で、イングランドの約 £260,000 と比べて低いため、高い汎用閾値の方が結果として多くの買い手を助けます。Cardiff Bay のような高騰エリアで閾値を超える初回購入をする場合は痛手ですが、それでも同等のロンドンの初回購入者が(軽減前の)SDLT で支払う額より、ウェールズの LTT の方が単純に価格が低い分、絶対額では少なくなります。

追加物件スケールが「最初の £1 から」始まり、0% 帯がないのはなぜですか?

これはイングランド(SDLT は追加税付きでも £125k の 0% 帯を残す)やスコットランド(LBTT は ADS と並列で £145k の 0% 帯を残す)とは異なる設計判断です。ウェールズの高税率スケールは「価格帯にかかわらず追加物件取得を抑制する」という政策意図のもと、最初の £1 から課税対象にしています。£180k 帯の開始税率 5% は、イングランドの「0% 帯 + 5% 追加税」スタックや、スコットランドの 8% ADS を典型的な価格に均した実効率とおおむね同等の負担になります — 3 通りの行政方式が同じくらいの実効税負担に着地している格好です。£50k の BTL なら、ウェールズは LTT £2,500、スコットランドは LBTT £0 + ADS £4,000、イングランドは追加 5% スタックでの SDLT £2,500。痛みは大差ありません。

主たる住居を売って別の家を買う場合、標準スケールが適用されますか?

はい — そして LTT は新規購入分にのみかかり、売却側にはかかりません。主たる住居の入れ替えはまさに標準スケールが想定する典型ケースで、旧居の売却前に新居を取得する場合(chains が崩れた際によくあるパターン)でも対象です。その場合は決済日時点で 2 軒所有していることになるため一旦は高税率スケールで支払いますが、旧居が 3 年以内に売却完了すれば、差額を Welsh Revenue Authority に還付請求できます。還付手続きは定型化されており、LTT の書類を保管しておいて請求するだけ。本ツールは還付を直接モデル化していないので、高税率スケールで前払い額を確認し、後日の還付見込み額は「標準スケールとの差額」として手元で引き算してください。

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