カロリー計算機

年齢・体重・活動量に基づく1日のカロリー必要量を計算します。

使い方

1日の必要カロリーは2段階で考えます。基礎代謝量(BMR)は安静時の消費カロリーで、内臓を動かし体温を保つために必要です。これに活動係数を掛けると総消費カロリー(TDEE)になり、運動・移動・消化を含む実際の消費量が分かります。あとはTDEEどおりに食べれば体重維持、約500kcal少なくすれば着実に減量、約300kcal多くすれば筋肉中心の増量。本ツールはこの3ステップを一度に計算します。

本ツールで使っている BMR の計算式は、1990年に発表された Mifflin-St Jeor 式です。健康な成人498人の安静時代謝量を間接熱量測定で実測し、回帰分析で導き出されました。古い Harris-Benedict 式(1919年)は現代の集団に対して BMR を約5%高く見積もる傾向があります。元データのサンプルが現在の平均より痩せていて活動的だったためです。2005年に *Journal of the American Dietetic Association* に掲載されたメタ分析では、4種類の BMR 計算式を実測値と比較した結果、Mifflin-St Jeor は非肥満成人の82%で実測の10%以内に収まっており、DEXA を使わない方法では最も精度が高いと結論づけられました。体脂肪率がわかっている場合は、除脂肪体重から計算する Katch-McArdle 式のほうが正確ですが、不明な場合は Mifflin-St Jeor が標準です。

注意点が一つ:どんな数式ベースの推定でも、個人レベルでは ±200〜400 kcal/日 の誤差が出ることがあります(平均としては正確でも)。遺伝による基礎代謝の差は5〜10%。長期間ダイエットを続けてきた人は、予測値より100〜300 kcal低い「代謝適応」が起きていることがあります。運動以外の活動(NEAT — 体の揺れ、姿勢、移動)は座位中心の人同士でも1日800 kcal も差が出ることがあります。本ツールはあくまで出発点として使い、2〜3週間体重を記録してみてください。計算どおりに動かないなら、あなたの実 TDEE は予測と単に異なるだけです。1日100〜200 kcal 単位で実測に合わせて調整しましょう。

計算式

BMR(ミフリン・セントジョー式):10·kg + 6.25·cm − 5·年齢 + (男性なら+5、女性なら−161) TDEE = BMR × 活動係数(座位中心1.2 → 非常に活発1.9) 目標摂取量 = TDEE − 500(減量)/ TDEE(維持)/ TDEE + 300(増量)

活動係数:1.2 座位中心(デスクワーク、運動なし)、1.375 軽い運動(週1〜3回)、1.55 中程度(週3〜5回)、1.725 活発(週6〜7回)、1.9 非常に活発(1日2回トレーニング、または肉体労働)。−500・+300は出発点で、数週間後の実際の体重変化に応じて100〜200kcal単位で調整してください。

計算例

  • 30歳の男性、身長175cm、体重75kg、デスクワーク中心で週4回ジム通い、活動レベルは「中程度」。
  • BMR ≈ 1,699 kcal/日。TDEE = 1,699 × 1.55 ≈ 2,633 kcal/日が体重維持の目安。
  • 減量目標:2,633 − 500 ≈ 2,133 kcal/日。増量目標:2,633 + 300 ≈ 2,933 kcal/日。

よくある質問

減量と増量で目標差が違う(500と300)のはなぜですか?

500kcalの減量目標は週約0.5kg減を狙えるレベルで、筋肉を失わず継続できる上限の目安です。一方300kcalの増量目標は、週0.25〜0.5kg程度の筋肉増量を狙うのに十分。これより多く取ると、余剰カロリーは筋肉ではなく脂肪として蓄えられがちです。

私個人にとってどれくらい正確ですか?

BMR推定値はほとんどの成人で誤差±10%程度、活動係数は人によりさらに10〜15%ばらつきます。結果は出発点として使い、3〜4週間にわたって週1回体重を測りましょう。変化がなければ維持カロリー、想定より動いたら1日100〜200kcal単位で調整してください。

マクロ栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質)はどう設定すれば良いですか?

実用的な目安:体重1kgあたりタンパク質1.6〜2.2g(減量時の筋肉維持、増量時の合成サポート)、脂質は1kgあたり最低0.8〜1.0g(ホルモン健康のため)、残りを炭水化物に。アスリートは炭水化物を多めに、活動量の少ない人は少なめに調整。最も重要なのは総カロリーで、マクロは微調整です。

運動で消費したカロリーは「食べ直す」べきですか?

基本的には不要です。活動係数にはすでに通常の週単位の運動が含まれています。トラッカー表示分を追加で食べると二重計上になりがちで、しかも多くのフィットネストラッカーは消費カロリーを20〜50%多く見積もります。週ごとに活動量が大きく変わるなら、活動係数自体を切り替える方が確実です。

BMR と TDEE の違いは何ですか?

BMR(基礎代謝量)は、1日中ベッドで横になっていても消費される最低限のエネルギー — 心臓・肺・脳・腎臓・肝臓・体温維持などに使われる量です。成人なら通常1,200〜1,800 kcal 程度。TDEE(総消費カロリー)は、それに加えて歩行・仕事・運動・小さな動き・食事誘発性熱産生(消化に摂取量の約10%が使われる)を全部足したものです。体重管理で実際に意味を持つのは TDEE で、TDEE と同じだけ食べれば維持、下回れば減量、上回れば増量。BMR は基礎の1要素で、昏睡状態でない限り BMR で生活することはありません。

減量目標で食べているのに体重が止まりました。なぜですか?

主な原因は3つあり、確率の高い順に並べると次のとおりです。(1) 思っているより食べている — 自己申告の食事記録では平均20〜30%過小報告される傾向があり、外食・油・他人の皿からのつまみ食いで特にずれます。10日間すべて秤で計って再校正しましょう。(2) 水分貯留による見かけ上の停滞 — 脂肪は減っているのに、トレーニング・塩分・ホルモンサイクルの影響で体重計に反映されないだけ。日々の数字でなく、7日移動平均で比較してください。(3) 実際の代謝適応 — 減量を4〜8週間続けると、NEAT が下がり全体的に消費が削られて TDEE が5〜10%低下します。対策は、もう100〜200 kcal/日減らす、7〜10日間維持カロリーで「ダイエットブレイク」を取る、あるいはペースが落ちるのを受け入れる、のいずれか。

カロリーはすべて同じですか?食品の種類は関係しますか?

体重に関しては、カロリーはおおむね「等価」です。200 kcal の余剰は、どんな食品から来ても 200 kcal の余剰です。ただし、食品の種類は3つの細かな点で影響します。タンパク質は食事誘発性熱産生(消化に使われる割合)が 20〜30% と高く、炭水化物は 5〜10%、脂質は 0〜3% です。つまり 2,000 kcal を高タンパクで取った場合と高脂質で取った場合では、体に残る正味エネルギーが少し違います。タンパク質と食物繊維はカロリーあたりの満腹感が高く、意志力なしでも目標カロリーを守りやすくなります。さらに、睡眠・パフォーマンス・長期的な健康は微量栄養素の質に大きく左右され、これは総カロリーが同じでも変わります。「体重」面だけを支配するのがカロリー、それ以外のほぼすべてを支配するのが食事の質、というイメージです。

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